オリエンテーション・ブレイストーミング オリエンテーション・ブレイストーミング
Workshop 4
2021年1月15日(金)開催取材内容の発表・ツールへの落とし込み

前回のワークショップでは、14人の学生が1人1件の取材先を決めました。
その後、5つのチームがそれぞれ京都の街に出て取材を実施。
今回は、その成果を文章にまとめ、発信するコンテンツの内容を考えます。
どう書けば興味を引く文章になるか。どんな写真を使えば目を留めてもらえるか。
学生目線で京都の魅力を伝えていく重要な作業に取り組みました。
尚1月13日、京都に緊急事態宣言が発令されたため、今回は急遽オンライン(Zoom)での開催となりました。

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取材内容の共有

  • グループごとの取材報告
    グループごとの取材報告
    まずは、学生が各自の取材報告を行います。どこへ行ったのか。どんな魅力を聞き出したのか。それを1人1分で発表しました。京都市国際交流会館を取材した学生は、留学生と交流できる貴重な場所だが、あまり知られていない。学生対象の外国語講座もあるので、そんなメリットを伝えたいと発表。個人経営の図書館を取材した学生は、カフェが併設されており、静かに勉強をするのに絶好の場所だったと報告しました。また、新しいスタイルの着物レンタル店を選んだ学生は、和の伝統に現代的なエッセンスを取り入れたところが京都らしい魅力だと発表。他にも町家を改装したカフェや、学生アパートが併設された銭湯、今年初めてオンラインで開催される京都マラソンなど、それぞれの取材成果を発表して、情報を共有しました。学生たちはZoomのチャット機能で互いに感想を発信し、オンライン開催でしたが、大いに盛り上がりました。
  • デザインを選択
    デザインを選択
    続いて、アウトプットツールのデザインを選びます。前回のワークショップで、ブックカバーとコースターを使うことが決定しました。まずは事務局が3つのデザイン案を発表します。学生らしい手作り感を表現したA案、スタイリッシュなB案、そしてクラシックかつモダンなC案。この中から最もふさわしいと思うデザインを、学生がZoomの投票機能を使って選んでいきます。最初の投票では、3案とも票数が互角だったため、主催者が学生からコメントをもらうことになりました。「印象に残りやすい」「 “古いだけと思わんといて”というコンセプトに合っている」「クラシックなところが京都を表している」。こんな感想が相次ぎました。これらの意見をもとに、事務局がデザイン案を修正し、決定することになりました。どのデザインになったかは、3月の最終ワークショップで正式に発表される予定です。
原稿を作成・発表

原稿を作成・発表

  • WEBサイト用の文章を作成
    WEBサイト用の文章を作成
    そしていよいよ原稿の作成です。時間は40分。取材先の魅力にフォーカスして、面白く分かりやすい文章にまとめていきます。学生はオンライン上でチームに分かれ、まずはWEBサイト用の文章を作成。WEBサイトは、ブックカバーとコースターに貼ったQRコードから閲覧できるメインのコンテンツです。掲載する文章量が多く、詳しく説明することができます。学生たちは、書き出しに迷ったり、書いては消したりと、どのチームも真剣に作業に取り組んでいました。
    事務局がチームをまわりながら、適宜アドバイスをします。「まずは、伝えたいことを書き出してみては?」「自分が一番紹介したい魅力ってなんだろう」と助言。その言葉に励まされ、一気に書き進める学生もいました。学生は「京都弁で書いたら親しみやすいのでは」とか「です・ます調の方が読んでもらいやすいかな」「一番の魅力を冒頭にした方がわかりやすいかも」など、チームのメンバーと話し合いながら、どうすれば魅力が伝わる文章になるのか、真剣に考えながら書き進めます。
  • ブックカバー、コースターの文章を作成
    ブックカバー、コースターの文章を作成
    続いて、ブックカバーとコースターに掲載する文章を書いていきます。こちらは20分。ブックカバーはメインとなる写真2枚とキャッチコピー、説明文を載せます。文字数に制限があるため、より端的に魅力を伝えねばなりません。また、コースターはさらにスペースが狭くなります。両者とも、印象的なキャッチフレーズが重要になります。最も伝えたい魅力は何か? 一番ふさわしい写真はどれか? メンバー同士でディスカッションしながら進めていきました。同時に、文字の校正や表現の適正さ、情報の正確性をチェックします。
    早く仕上がったチームもあれば、慎重に作業するチームもあり、進み具合に差が出てしまいます。どの学生も熱心に取り組んでおり、より完成度の高いコンテンツにしたいという意見が相次ぎます。その声を受けて事務局は、ワークショップの終了後も学生が作業できる環境を整えておくと発表。知られざる京都の魅力を発信したい、という学生たちの強い思いを感じることができました。
  • 全体発表
    全体発表
    最後に、学生が1人ずつ自分のアウトプットについて発表していきます。「最初はまったく書けなかったのですが、チームで話し合ううちにヒントが見つかりました」「取材をした時は良かったのですが、それを文章にする難しさを実感しました」「私は意識しなかったのですが、硬い文章だったようで、メンバーからもっと柔らかい方が読みやすいとアドバイスをもらい、文体を変えました」「もっと面白い文章にしたいので、これから書き直します」。こういった感想が多く見られました。事務局も「第三者に読んでもらうことはとても重要です」とアドバイス。どの学生も自分が聞いたことを文章化する難しさを感じたようですが、諦めることなく、さらに良いものにしたいという思いが伝わってきました。
    急遽、オンラインでの開催となりましたが、学生たちは熱心に作業に取り組んでおり、次回の成果発表を誰もが楽しみにしている様子でした。
参加者コメント

参加者コメント

  • W.Hさん
    S.Tさん
    立命館大学
    3年生

    人に読んでもらう文章を書くのが初めてでしたので、なかなか大変でした。今まで読んでいたプロの文章がいかに考えて書かれたものかがよくわかりました。取材先のお店がとても素敵なので、がんばって少しでも魅力を伝えたいと思います。さらにブラッシュアップして完成させたいです。

  • M.Yさん
    M.Yさん
    京都大学
    3年生

    あらかじめ質問を考えていたのですが、実際に取材をすると、あれもこれも聞きたいと思いました。大学の活動でこれまで2度取材をしましたが、一般の方に話を聞くのは、また違った経験で新鮮でした。取材先は和洋の文化を取り入れたお店なので、その創造性をうまく伝えたいと思います。

  • T.Kさん
    T.Kさん
    京都情報大学院大学
    1年生

    私が取材したのは、築100年を超える木造のライブハウスです。著名なミュージシャンが数多く訪れ、京都の文化発信拠点の一つになっています。古い建物と新しい音楽の融合という今回のコンセプトに沿った場所です。魅力をどう紹介すればいいのか今も思案中ですが、もっと考えて良い形で発信したいです。

京都市コメント

京都市コメント

鍛冶村祐揮氏

京都市総合政策室 
鍛冶村祐揮氏

Bチームから、「留学生おこしやすPASS」の取材を受けました。みなさん事前に質問を考えており、こちらが返答するとさらに深い質問をする。その姿勢が素晴らしかったです。1人ではできなかったことがチームで協力しあってできるようになった、という感想が出ていましたが、互いに支えあい成し遂げた経験は、いずれ社会に出た時に役立つと思います。成果を期待しています。 京都市総合政策室 鍛冶村祐揮氏