「京都スタケーション」〜旅するまちから暮らすまちへ〜 「京都スタケーション」〜旅するまちから暮らすまちへ〜
3rd Project
2021年11月26日~2022年1月12日テーマ「京都スタケーション」
〜旅するまちから暮らすまちへ〜
スタケーション

「学生の考える京都の新たな魅力」をテーマにした学生とつくるまちの未来プロジェクト、京都第二弾。
今回は「京都スタケーション」〜旅するまちから暮らすまちへと題して、
コロナ禍で観光客が激減しているなかで、京都が旅するだけではなく、
住むことで多くの知的刺激があるまちとして認知をしてもらうことが
京都市の活性につながるという想いから、京都市のご協力を得て京都市で「暮らす」を
魅力的に発信するイメージ動画を作成するプロジェクトを実施しました。
違う大学の仲間と学び(study)ながらコミュニケーション(communication)をして、
京都の未来を考える、それが京都スタケーションワークショップです。
公募で選ばれた33名が、プロの講師の方を招いたオンラインワークショップを通じて
学生同士のコミュニケーションを活性化させながら アイディアを出していった
約1ヶ月半のプロジェクトをご報告します。

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Day1. 「私の好きな京都」
自己紹介&オリエンテーション

  • あいさつ プロジェクトの趣旨説明
    あいさつ プロジェクトの趣旨説明
    まずは、京都市・総合政策室 大学政策課長 中小路 正憲氏からのごあいさつから始まりました。京都は大学のまちであり37の大学・短大があり、15万人の学生が学んでおり、これは政令指定都市の中で1位であることや、その4分の3の学生が全国または世界から京都に来られているが、「卒業後に京都で働いている人はその2割に過ぎない」という卒業後の状況のお話がありました。
    「それを踏まえ、今回の活動を通じて、京都の魅力を発信していく中でさまざまな京都の魅力を自分自身で実感していただき、卒業後もぜひ京都で働き、住んでいただければ。」と学生参加者へむけて熱く語られました。オンラインでの全員の拍手の中、いよいよワークショップがスタートです。
  • 「私の好きな京都」自己紹介
    「私の好きな京都」自己紹介
    まずは、4つのチームにわかれて、「私の好きな京都」をテーマにした写真とともに自己紹介を実施しました。昨年の同イベントにも複数人参加しており、最初から大好きな京都を発信したいと意欲的な空気を感じます。
    また、このコロナ禍で「今まで普通に学校に行けていた日常の有り難さを感じた」「なんとなくの外出から一度の外出を大切にするようになった」等この状況での変化を感じながら、あらためてどんな状況でも日常の中にある、本来の京都の素晴らしさをそれぞれが感じていることを共有した時間でした。
  • 思考を柔軟にするワーク
    思考を柔軟にするワーク
    動画のアイデア力アップや制限の多いコロナ禍での学生生活を少しでも楽しむというマインドセット等、様々なことに活用できる思考を柔軟にするワークを実施しました。ある不動産会社の社長の実話を元に、通常では販売困難な物件を「どんな人が購入されたのか」という謎掛けから始まりました。

    「日当たりの悪い物件」については「ジメジメしたところが好き」とか「格安だから」など名回答や珍回答で、時折笑いが起こります。謎掛けの答えは、油彩画家の方が購入されたそう。一見、不人気そうだったり困難に見えることも視点や考え方を変えれば、思ってもみなかった展開や結果と出会えるのです。思考を柔軟にする「そうとは限らない」というキーワードは、最後の感想でも数多く見受けられました。
  • 「暮らす京都の魅力抽出ワーク」まとめ
    「暮らす京都の魅力抽出ワーク」まとめ
    「旅する京都から暮らす京都へ」というテーマで、それぞれ自分の感じる京都の魅力を話します。「観光地のアピールよりも今それぞれ住んでいる場所の魅力を発信してはどうか」「たとえ観光地のそばでも、住んでいないとわからないようなスポットを発信するのもあるよね」と和気あいあいと様々なプランも。
    オンライン上での開催となりましたが、「オンラインでも意味のある交流は可能だと感じた」「制限がある中で楽しむ心を持つことが大切だと感じた」など、この状況ならではのコメントや今回取り入れた思考の柔軟性を高めるワークの感想も多くみられ、発想を広げることによって、京都での暮らし方や魅力を新たに探せる可能性を感じ、第1回目のワークショップは大盛況のなか終了しました。
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Day2. 「京都の魅力をどう伝えるのか」
プロによる動画制作アドバイス

  • おさらい & アイスブレイク
    おさらい & アイスブレイク
    第2回のワークショップは、前回までのおさらいを含めて、実際の動画作成に向けてのワークが行われました。
    「旅するまちから住むまちへ」という基本コンセプトから「京都の魅力をどうに伝えるか」がテーマとなりました。

    この次の会の「動画企画のコンテスト」での優勝チームのプランで、 実際の動画作成が行われます。伝えたいメッセージはなにか、誰に向けて伝えるか、どんな動画にするのか、4チームに分かれて決めました。
  • プロによる「伝わる動画3つのポイント」
    プロによる「伝わる動画3つのポイント」
    今回は、動画ディレクターの家子史穂さんによる動画作成のためのレクチャーが行われました。
    「動画の企画【基本】」と題し、実際の動画を交えながら、「伝わる動画」を企画するためのノウハウが伝えられました。
    レクチャーの内容が、今後の動画の制作企画に大きく関わってくるため「一言も聞き逃さない」という勢いで真剣に聴く学生達。いままで何気なく見ていたYou Tubeなど動画作成の裏側を知り、新たな視点がインプットされました。
    「動画発信の目的を明確にする」「伝えたいテーマを決める」など、動画企画におけるコンセプト設計の重要性に気づき、これから考えるべき内容が明確になりました。
  • 企画書作成・ブレスト
    企画書作成・ブレスト
    ワンポイントアドバイスをもとに「タイトル」「コンセプト」「誰に向けて」「視聴者になにを感じて欲しいのか」、ひとつひとつを検討。
    「京都の魅力にまだ気づいてない大学三年生を対象ににしよう」、「“意外と通勤にも便利”だとわかるロケ場所はどこか」など、画面共有しながらコンセプトを書き出していきます。
    また、Google Mapで取材場所の候補を見ながら「この場所この間行きました」「ここ面白そうですね」とワイワイ盛り上がっているチームも。チームの中で一人ひとりの個性や感性が重なり合い、企画が具体化されていきました。
  • 「京都の魅力をどう伝えるのか」まとめ
    「京都の魅力をどう伝えるのか」まとめ
    10日後に迫った「動画の企画コンテスト」の詳細の発表で第二回目は終了です。最後に、感想をチャットに書き込んでいきます。「動画制作のプロからお話を聞けて良かった」「動画の作成にもマーケティングと同じ手法が使われており興味深かった」などの声が挙がりました。

    第1回目で初めて会い、かつ学年も趣味も違う学生同士が一同に介したオンライン上でのワークセッション。プレゼン発表を通じて京都のPR要素を前向きに形にしていこうというメンバーの意気込みが感じられた第2回のワークショップとなりました。
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Day3. 「暮らす京都の魅力」
動画企画コンテスト当日

  • 企画書発表前のグループワーク
    企画書発表前のグループワーク
    コンテスト直前の20分間グループワークです。何番目に発表するかの話し合い、さらにプレゼンテーションの最終練習をする時間となります。「優勝目指すならやっぱり最後でしょ」とやる気を見せたチームもありました。あらかじめ決めてきたセリフを練習したり、作ったスライドを出すタイミングを確認したり、チームワークが問われます。全員で発表するチーム、代表者が出て話すチームなど発表方法は様々。

    実際に話して時間を図ったり、絵を出すタイミングを話し合うなど、緊張した空気が伝わってきました。
  • コンテスト本番
    コンテスト本番
    発表順は、チームごとの自己申告で決まりました。
    1番「悩む就活生」2番「チームゆうしゃ」3番「チームでんでんはうす」4番「京都ランド行きバスツアー 〜出発進行〜」と、個性豊かなチームが出揃い、10分間のプレゼンテーション、および5分間の質疑応答で各15分間の持ち時間の発表がスタート。

    「卒業後も京都に住みたくなる」というコンセプトをまったく違うアプローチで表現した各チームのプレゼンテーション。YouTube ショートで作成したいという提案や、キャッチコピー、手書きの絵コンテ、考え抜いたおすすめの取材場所など渾身のプレゼンテーションでした。
  • 優勝チーム発表 & 講評
    優勝チーム発表 & 講評
    無事に4チームのプレゼンテーションが終わり、さっそく投票が行われました。審査は、参加メンバー、京都市、東急不動産HD「学生情報センター」、さらに動画ディレクター等の票も加わっておこなわれます。どのチームも甲乙つけがたい素晴らしいプレゼンテーションで、当初の審査時間を大幅にオーバーして、ようやくの発表となりました。

      全員がドキドキしながら待つ中、京都市の長澤様より優勝チームの発表が行われました。今回は想定外の投票同率で、2チームが優勝となりました。「悩む就活生」「京都ランド行きバスツアー〜出発進行〜」の優勝2チームが発表されると、全体から自然と拍手が起こりました。
  • プロジェクト作品のブラッシュアップ
    プロジェクト作品のブラッシュアップ
    優勝チームの作品をプロジェクト全体を代表する作品へとさらにブラッシュアップするために、ランダムにチーム分けされたメンバーで話し合いました。
    「京都は交通の便がいいので、仕事の後もどこでもすぐに集まれる点を入れる」「設定を平日にするのか休日にするのか決めると良い」など各チームの代表から、より具体的な改善案が出されました。
    2022年1月5日に撮影前のオンラインミーティング、1月12日に取材・撮影を経て、作品が完成となります。オンライン上で参加者の拍手の中、第3回目の京都スタケーションが終了しました。